目の中に光が入ってくるとレンズを通して目の奥の網膜に光が届きます。しっかりと網膜にピントが合った状態を正視といいます。
屈折異常はピントがぼやけた状態で、近視や遠視、乱視のことを指します。
原因
屈折の状態は目の大きさや形で決まります。
分類
遠視
ピントが目の奥の網膜より後方に合う状態です。軽度の遠視であれは、調節力でピントを合わせることができます。しかし強い遠視の場合は、近くも遠くにもピントが合いません。常にぼやけた状態でいると、最高視力が出にくい弱視という状態になるリスクがあります。
近視
眼球の奥行きが長いため、ピントが網膜より手前に合った状態です。小学校以降に眼鏡が必要になるのは、目の成長に伴う近視の進行がほとんどです。遠くは見えにくいですが、近くにはピントが合いますので、弱視になるリスクは低いです。
乱視
角膜や水晶体がひずみのために、光の入る方向でピントが合いにくい状態です。強い乱視の場合は弱視の原因となります。
症状
- よく目を細める
- テレビや玩具に近づいて見ている
- 片方の目を隠すと嫌がる
治療
眼鏡やコンタクトレンズによる矯正
適正な度数の眼鏡やコンタクトレンズを使用することで、見え方を整えます。
近視の進行抑制
近視になるメカニズムや治療方法について紹介されています。
https://kinshi-yobou.com/
オルソケラトロジー
睡眠時にハードコンタクトレンズを装着して角膜の形状を変える方法です。日中の見え方が良くなり、裸眼で快適に過ごせます。
また、目の長さの延長が抑制され、近視の進行予防につながる可能性が報告されています。
当院ではオルソケラトロジー治療を行っています。詳しくはスタッフまでお問い合わせください。
低濃度アトロピン点眼液
視力検査でも用いられる調節麻痺薬のうち、1%アトロピン点眼液は近視進行を抑制する作用が報告されています。濃度を希釈した0.01%アトロピン点眼でも1日1回の点眼で近視進行が抑制されることが示されており、調節障害やまぶしさなどの副作用を回避できます。
当院では低濃度アトロピン点眼による治療を行っています。詳しくはスタッフまでお問い合わせください。